お台場エリアを代表するショッピングモールとして名高いヴィーナスフォート(VenusFort)
都内で唯一とも言える本格的なアウトレットがあったことや、中世ヨーロッパを再現した独特な館内演出も相まって、訪れたことのある方にとっては記憶に残る商業施設のひとつなのではないでしょうか。
大都会であっても決して埋もれることのないプレミアム感満載だったモールが今年の春にひっそりと閉館をしていたという事実をまず始めにお伝えしなければなりません。ぬるっと閉館してしまったので今知ったという方もいるかと思います。今行っても閉館しているのでご注意ください。
世間がミレニアムという言葉に湧いていた1999年8月に誕生して以来、実に22年余りの間お台場という一大レジャータウンを牽引してきました。月並みですが長らくお疲れ様でしたという労いと、ありがとうという感謝の言葉をかけたいです。個人的に昔から思い出が詰まった場所なので。
実は私、閉館より2ヶ月ほどが経った頃にもこの地を訪れています。その際の様子はこちらをご覧ください。前回は併設している大観覧車がまだ元気にぐるぐると回転していて和んだ記憶があります。あれから約半年という歳月が流れましたがヴィーナスフォート及びパレットタウン周辺はどうなっているのでしょうか。
6ヵ月も経てば人間でもさまざまな変化があるもの。ふと現在の姿が気になりヴィーナスフォートが閉館をしてから2度目となる訪問をしてきたので、どのように変化したのか過去と現在を画像で振り返りながらお散歩してみます。
ヴィーナスフォート(VenusFort)の最寄り駅「東京テレポート駅」
久しぶりのお台場に上陸。東京においても他の駅にはないような特有の高揚感があります。都内にいながらバカンス気分が味わえるという表現が正しいかはわかりませんがお台場ってそんなところですよね。
前回の記事通りに画像でビフォーアフターを比較していきましょう。まずはりんかい線「東京テレポート」駅前の様子。エスカレーターが一基使用できないという点以外は特に変化もなくて安心感を覚えます。変わらないっていいですね。
こちらも特段変化は見受けられない。と思ったあなたはそろそろメガネの替え時かも。
シンボリックな存在であった大観覧車の姿がないではないか!これは大問題!!!もはや事件と言ったら大げさかもしれませんが散歩開始早々に穏やかではない雰囲気が辺りを包む。
個人的には観覧車がないのはお台場がなくなってしまったも同然と感じてしまうくらいの喪失感に打ちひしがれこの場でしばし立ち尽くしました。地上へ出て当たり前だったものがないことに大きな違和感を覚えます。めっちゃ寂しいんですけど。
動揺が隠せない中でふと右に目をやると変わらぬロータリーが。
奥にはエリアを代表するショッピングモールであるダイバーシティ東京プラザや国内最大手のテレビ局フジテレビの建物がどっしりとそびえ立っているのが確認できます。
そういえば駅前広場にはこんなモニュメントも。
こちらは変わらず鎮座していました。インバウンドっぽい方々と譲り合いながら撮影。筆者には背景の寂れ具合に苦笑いしているように見えたがどのような会話をしていたのだろうか。この場所=東京と勘違いしてほしくないが、どこが東京らしいかと聞かれたらあなたはどこを答えますか?
そんなことはさておき、デカデカ堂々と掲げられた「TOKYO」という文字の背後にはやはり明らかに寂しい光景が広がっていますね…
半年前はチェーンで自由を奪われていたバクさんが解放されていたのは何気に嬉しいポイント。
もうどこへでも行けるね〜!
だけど今となっては後ろに観覧車の姿なし。半年前よりも哀愁を纏っているような。気のせいだろうか。個人的にはこの先も劇的に変化するであろう景色を見届けてほしいなぁなんて思います。
あっという間に今回の主役であるヴィーナスフォートの前までやってきました。
ぱっと見で現在も建物の姿を確認することはできましたが右上の看板が撤去されているこは明確。エスカレーターは静かに稼働しているみたいなので上がってみましょう。半年ぶりにお邪魔します。
大観覧車と森ビル デジタル アート ミュージアム:エプソン チームラボ ボーダレス(MORI Building DIGITAL ART MUSEUM: teamLab Borderless)は半年前までは間違いなく営業していました。
エスカレーターで上まで登ってきた「今」では静寂がこの場を包み込みます。こんなに見晴らし良かったかな。
ヴィーナスフォートの建物は一切の取り壊しを行なっていない模様です。なんとかもう一度中に入らせてもらえないかななんて空想に耽る。あぁ、入りたい。
外観上はご覧の通りまだまだ綺麗な状態を保っていますので、建物と一緒にハイチーズするならガチで今のうちですよ。直感ですが見納めになりそうな予感がするのでしっかりと目に焼きつけてきました。
『また6月に来るからね』と心で誓いつつも2023年6月はさらに大きな変化が起こっていることでしょう。
同施設のメイン広場までやってきました。
ここも比較的綺麗なコンディションで脳裏に賑やかな人々の声がよみがえります。
あぁ、アウトレットって憧れのブランドが安く買えるからいいのよね。東京では貴重なアウトレットがひとつ姿を消そうとしている…
そんな中でも変わらないスポットがありましたよ〜。
変わることも時には必要ですが変わらないことということも忙しい現代人にとってさらに必要なのかも。久々に同級生に会った感覚。おかえりなさい。
ヴィーナスフォート閉館のお知らせもそのまま。
異国情緒漂うこの噴水ももう見ることができないのかぁ。
スタッフさんたちからの感謝のポスターは撤去されていました。
あっという間に中央部までやってきましたが、ヴィーナスフォート側から広場を望んだ先には大観覧車と共に自動車メーカーのトヨタが手がけるテーマパークMEGA WEB(メガウェブ)があったことは記憶に新しいですね。
最新車種がたくさん展示してあり店員さんに声をかけることなく気軽に試乗できる点が◎でした。
そんなメガウェブ側には私の知らない世界が広がっていました。
やはりもう観覧車はないんですね。虚無感に苛まれつつもぼーっと観覧車が存在していた地点より先のビル群だけを眺めていたということは、今思えば潜在的に無くなってしまったということを認めたくないのかもしれませんね。
めっちゃ寂しい。
ここは今のところは変化がなくてちょっと安心。
東京テレポート駅と並んでヴィーナスフォートの最寄り駅である青海駅前の様子も半年前のままかな。
そういえばヴィーナスフォートまではゆりかもめという新橋と豊洲を結ぶモノレールでも来ることができましたね。この地が生まれ変わったらまたたくさんの人たちが行き来するのかな。
半年前と変化なしと思いきや森ビル デジタル アート ミュージアム:エプソン チームラボ ボーダレス(MORI Building DIGITAL ART MUSEUM: teamLab Borderless)などの看板が姿を消していて空虚感を助長していました。前回はまだ営業していたな。
大観覧車もチームラボと同時に営業を停止しており案内は当然ながら存在しません。切なさが込み上げます。
ゆりかもめの改札の様子です。こちらは間違い探しをするのが難しいくらいに同じ空気感が漂っていました。青海が生まれ変わるまでもう少しがんばってね!
そして改札を出て左方面がお台場のメイン施設となるのですが何気に見逃せないのが右側。ご覧の通り素晴らしすぎるオーシャンビューなので訪れた際にはこちらもチェケラッチョ。
地上に降りてみました。あまり変化はありませんね。
観覧車への案内板が無くなっていました。こうして前後を見比べてみると剥がされた跡が妙に虚しさを誘います。
お台場のアイコン!あの観覧車はご覧の通り…
そして半年前の記事では締めに寂しさを紛らわせてくれた観覧車もここにはもういません。
半年間であんなに大きい建造物を解体できるんですね。なんとなく右側にパレットタウンの名残りを感じる建物がありましたがこれを拝めるのも年内いっぱいかな。かつてはレジャーランドというコロナ禍では考えることのできない24時間営業のバカデカいゲームセンターもありました。個人的にたくさん思い出があります。
2022年12月現在、私の眼前に広がっているのは限りなく広い青空。ヴィーナスフォートだけではなくお台場のアイコンとして長らく君臨し続けた観覧車もなくなっていたのは結構衝撃だったなぁ。6ヵ月という時の流れを感じるタイムトリップ散歩のお届けでした。
本年2月にスタートした当サイトもおかげさまで少しは見ていただけるようになりました。今年もありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。
今年もさんぽたびより(散歩旅日和)でした!青海の未来に期待!