東京唯一のアウトレットもあったお台場の名所ヴィーナスフォートは今

東京エリア

惜しまれつつも2022年3月27日に閉館を迎えたヴィーナスフォート(VenusFort)

22年という長い歴史に幕を閉じてから2ヶ月が経過した6月某日。ふと現在の姿が気になった。もう取り壊しが始まっているのだろうなぁなんて。ネットで調べたら何らかの情報は出てくるのだろうが画像で見るよりもこの目で確かめたくなり急遽突撃。

まずは同館までのアクセスに関して少々。最寄り駅がふたつ存在します。

ゆりかもめの青海駅もしくはりんかい線の東京テレポート駅。今回は後者ルートで向かいます。

ちなみにお台場エリアの人気スポットであるダイバーシティ東京プラザフジテレビなどもこちらの駅から行くと非常に便利。

デックス東京ビーチアクアシティお台場など他の人気施設もこの界隈に点在しています。

自然も同時に満喫するのであれば東京では貴重なビーチがあるお台場海浜公園も見逃すことができない。あとジョイポリスっていう遊園地もあるよ。

なんなら映画館もスケボーパークも!!!

とにかくここへ来れば一日中遊ぶことができるので私にとって青春時代からの遊び場。三十路に突入してしまった現在まで愛している場所です。

そんなお台場の中でシンボル的な存在でもあったショッピングモールヴィーナスフォートが閉館すると聞いた際は非常にショックを受けたことを今でも覚えています。実は寂しすぎて閉館数日前にも訪れています…

なので今回は久しぶりとは言えない約2ヶ月ぶりの訪問。

閉館しているので当たり前ですが館内へ入ることができないということにまずショックを受けました。今までは何も考えず入館することができたのに。あの噴水を拝むことは二度と叶わない。

とにかく現在のパレットタウンがどのような雰囲気なのかこの目で確かめてきたので当日の様子をご覧ください。

さっそくどうぞ!

それでは現在のヴィーナスフォートの姿を見に東京テレポート駅よりお散歩スタート!

ふぅ、地上へ出てきました。

ちなみにりんかい線は東京都江東区の新木場から品川区の大崎駅までを結ぶ地下鉄。と、今までは思っていたのですがどうやら厳密には地下鉄ではないみたいなのでお間違えなく。

大体の区間が地下のイメージなのにどうしてなのでしょうか。まぁいいや。

駅を出るとさっそくパレットタウンの名物である大観覧車が見えてきました。

パレットタウンとはヴィーナスフォートを始め、観覧車を含めた複合施設の総称。

かつては大手自動車メーカーのトヨタが手がけるテーマパークMEGA WEB(メガウェブ)もありましたが、同施設はヴィーナスフォートより一足先の2021年12月31日に閉館しています。

駅前にはバスロータリーがあり、さまざまな路線の都バスが運行しています。

奥にはダイバーシティやフジテレビが見えていますね。

駅を出ると広場に謎のTOKYOオブジェがお出迎え。

唐突に現れしかも広いスペースにポツンと置かれているのでかなりシュールです。

外国人が記念撮影していたので多少なりとも置いている意味はあるのでしょうきっと。

さらにシュールな光景が目に飛び込んできました。なんとバクが一匹(爆)

この子の存在を知らないで夜に通りかかったら悲鳴をあげるかもしれません。

ずっとこの場所に一匹では寂しいと思うのでお友達を追加してもらえることを切に願いたいところ。人々の悪夢を食べてくれているのであればもっと仲間も増やしてあげて。

さて、そうこうしている間に今回の主役であるパレットタウン入口までやってきました。

見たところヴィーナスフォートの建物はそのままの姿を保っている。てっきり取り壊し工事が始まっていると思っていたのでありのままの姿で残ってくれているのは嬉しい誤算。

特に柵などはしていない模様。エスカレーターもガラガラと若干物憂げな音を立てながら動いてくれているので上へと進んでみたいと思います。

お邪魔します。

なるほど、大観覧車森ビル デジタル アート ミュージアム:エプソン チームラボ ボーダレス(MORI Building DIGITAL ART MUSEUM: teamLab Borderless)はまだ営業しているみたいなのでこの場所だけは今だけ通れるみたいです。

ここを通れるだけでも今となっては貴重ですよ!

ちなみに両施設も2022年8月31日をもって閉館してしまうので、遊びに行く予定のある方はお急ぎくださいね。

観覧車から眺めるここからの景色は見納めになるので夏休みにもぜひ。

個人的には夜がおすすめで明るい時間帯はチームラボで幻想的な世界を楽しんで、夜が更けてきたら観覧車に乗って東京のロマンティックな景色を堪能するコースを推します。周辺の工業地帯もなんともエモい。

当たり前ですがこんな感じでヴィーナスフォートの敷地内には入れないようになっています。

もう少し進むと訪れたことがある方には馴染み深いあの有名(?)な広場があります。

私の記憶が正しければですが。

幸いにもまだ先のダンジョンを拝むことができそうなので先を急ぎます。

そうそう、これ!!!

丸い広場を囲むようにした作りが印象的ですよね。かつては1階部分にファミマやスタバなどのテナントが入っていました。

もちろん現在の店内は真っ暗闇、かつもぬけの殻になっているので記者は一気にセンチメンタルな気分に…閉館からまだ2ヶ月ほどしか経過していませんがむしろエモさすら感じる光景。

私はこの施設が本当に大好きだったのでそれにしても寂しい。じっとこの場所で広場を眺めているとなんだか自然と涙が出そうになります。

個人的に色々な思い出のある施設なので何度も言いますがマジで残念っす。

もうこの入口から中へ入ることができないのかと思うと切なさが一気に込み上げる。

この2階エントランスから入店するとイタリア・ヴェネツィアに来たような内装で否応にもテンションが上がるような雰囲気でした。

そしてひとつ上のフロアにあたる3階にはアウトレットがあったんだよな〜。

なんてひとりぼっちで過去を回想してしんみり感倍増。

あっ、中世ヨーロッパを意識していたのかなんて今さらながら気付くことも。

突然思い出しましたが初期CMの雰囲気とかすごい好きなんです。

森の中で宗教じみた人々が行進するこの不気味でシュールな感じがなんとも言えませんし、なんだか尖りすぎて芸術的なムードさえ漂っていて。CMだけ見ると一体どんな層を取り込みたいのか謎ですが、これだけ愛される施設にまで成長したということはこれも何かの戦略だったのかしら。

はて。

そして「閉館のお知らせ」文章内にある他にはない空間演出はまさに同館を語る上では欠かせない魅力と表現してもいいのではないでしょうか。本当に趣向を凝らした店内は圧巻でした。

また特徴的な店舗ラインアップも同館ならでは。某大手ショッピングモールなどではお目にかかることができないようなちょっと珍しいブランドやテナントが入っていて、ここまで来るための動機に十分なりえるようなものばかりでした。さすがは森ビル!

ヴィーナスフォートの偉大さを失ってから気付きます。

店舗スタッフの方々の写真が載っているこんな温かな演出もヴィーナスフォートらしい。

なんともハートウォーミングな気持ちになり、館からの「ありがとう」がしっかりと伝わってきます。

中央部から一階広場を見下ろしてみます。

なんだか目をつぶると人々の楽しそうな声が今にも聞こえてきそうでまたも目が潤む。

あぁ〜そういえばここにエスカレーターがあったなぁと。

できることなら柵を乗り越えてめっちゃ降りたくなりますがもちろん我慢します。

当たり前ですがZARAももちろん営業していません。

道なりに進んでいくともうひとつの最寄り駅である青海駅があります。

せっかくなのでこのまま改札の方まで歩いてみましょう。

チームラボの看板がありました。

一度は訪れてみたいと思いながらもまだ行けておりません。

この機会に体験すればよかったと少々後悔。

個人的にこういう色とりどりで幻想的な光の演出に弱いので。

パレットタウン営業情報の案内もありました。

先ほども申し上げた通りですがこの夏全体的にクローズしてしまうという切ない現実を叩きつけられます。

駅はもうすぐです。

観覧車へ行くにはこのまま降りて地上に出るみたいですね。

あとで行ってみましょう。

ゆりかもめの青海駅に到着しました。

ヴィーナスフォートに行くならこちらからの方が断然近いので参考までに。

今回はりんかい線で来ましたがゆりかもめは東京タワーや汐留周辺のビル群・タワーマンションなど都会の景色を満喫できるので大好きです。観覧車同様に夜景を楽しむために乗りに行くことがあります。

そしてモノレールというだけで妙にテンションが上がってしまうのは、単純に私の精神年齢が幼いのでしょうか。

それは自覚しています。

青海駅の改札を出て右方向に進むとこんな絵に描いたような景色を眺めることができます。

大型の貨物船らしき船も停泊していて東京都にいることを忘れてしまう。

この日は6月ながらも夏日で暑いくらいだったので潮風が最高に心地よかったです。

さて、今回のお散歩の最終地点は大観覧車にしましょう。

先ほどの案内に従ってエレベーターで地上へと出てみました。

営業時はここから広場の方へ行けたんですよね。

こちらはMEGA WEB(メガウェブ)の建物ですね。

これもそのうち取り壊されてしまうのかぁ。

とりあえず観覧車へ向かって歩いていきます。

Giant Sky Wheel !!!!

青海駅からゆっくりまったり歩くこと5分ほどで観覧車までたどり着くことができました。

遠くから見ても抜群の存在感ですが目の前まで来ると巨大さに圧倒されます。

巨大建造物フェチには目の保養です。

さて、あらためまして今回は惜しまれつつも営業を終えたヴィーナスフォートの現在の姿が気になりなんとなく散歩がてら見に行ってきました。

これから取り壊されてしまうのかと思うと複雑な気持ちが込み上げてきて感極まる瞬間が本当に何度かありました。まだ建物の姿があるというだけでも多少は安堵しましたがやはり思い出の場所がなくなるというのは切ないです。

このまま廃墟として朽ち果てるのであれば新しく生まれ変わっていただき、次の姿に期待をしたいところですね。聞くところによるとどうやらアリーナができるよう。そこで熱狂的なコンサートでも開かれて「昔はこんな素晴らしいショッピングモールがあったんだよ」なんて会話が生まれると胸熱。

閉館より半年後にもお邪魔してみたのでこちらもぜひ。

本日もさんぽたびより(散歩旅日和)でした!